物腰が柔らかい人は、優しく穏やかな雰囲気で他人と接することができる性格で、一緒にいて居心地がよい存在です。今回は、物腰が柔らかい人の特徴や心理を知り、なぜ謙虚でいられるのか、どうしたらそのような物腰の柔らかい人間になれるのかをご紹介します。
「物腰が柔らかい」の意味を振り返る
物腰が柔らかい人は優しい性格をしているため、一緒にいて居心地がよく感じるという人も多いでしょう。
しかし、「物腰が柔らかい」という言葉を漠然と使っていても、その言葉の意味までは考えたことがない人が多いのではないでしょうか。
「物腰」とは、言葉遣いや周囲の人に対する態度を意味する言葉で、「柔らかい」は穏やかな様子という意味です。
つまり、物腰が柔らかい人とは「言葉遣いや周囲の人に対する態度が穏やかな人」を意味します。
別の言葉で表現すると、おおらかで上品な態度のことで、主に他人を褒める時に使われる言葉です。
物腰が柔らかい人の心理とは?
物腰が柔らかい人は男性女性関係なく好かれやすい傾向にありますが、穏やかであるがゆえに、本心では何を考えているのか見えにくいところもあるのではないでしょうか。
そこでここからは、物腰が柔らかい人の心理をご紹介します。
①心にゆとりがある
人間、ゆとりがなく切羽詰まっているときにはイライラとした態度をとってしまいがちです。
逆に言うと、物腰が柔らかく丁寧に接することができるということは、ゆとりを持って生活ができているということです。
せかせかと何かに駆り立てられるようなことはなく、穏やかに物事を見ることができます。
物腰の柔らかい人の中には元々の育ちがいい人も多く、ゆったりとした環境で育っているために、自然とそのような行動が身についているのかもしれません。
②自分に自信がある
先ほどもお伝えしたように、心にゆとりのある生活は、自分に自信を持っていないとできません。
自分に自信がない人は他人の言動を気にして、周囲の期待に応えようとします。
そのため、上手くいかないと焦ってしまったり、期待通りに行動できない自分への苛立ちを他人にぶつけてしまいがちです。
物腰が柔らかい人のように、他人の様子を気にせずに自分のペースでいられるのは、自己肯定感が高く、内面が強いからと言えるでしょう。
③物腰の柔らかさが自分の強みであると理解している
物腰の柔らかい人自身、優しく穏やかな態度で他人と接することの利点を理解しています。
相手に思いやりを持って接し、人に好印象を与えることが、自分の評価をあげ相手からもよく接してもらえることを経験から知っているのです。
元々の性格がそうであるというだけではなく、物腰柔らかく丁寧に接することにメリットがある環境にいたからこそ、そのように他人と接することができるようになったともいえます。
④他人にも幸せになってほしいと考えている
物腰が柔らかい人は、自分の人生に満足していることが多いです。
自分が幸せであれば、「他人にも幸せになってほしい」と考えることができます。
物腰が柔らかい人は、そうした心理から周囲の人に優しく接することができるのです。
時には「相手のために」と無理をしてしまうこともありますが、それは物腰がいい人なりの優しさにほかなりません。
⑤平和主義
物腰が柔らかい人が他人に優しく接するのは、周囲と揉め事を起こすことを嫌っている平和主義でもあるからです。
どのような人とでも仲良く過ごし、無意味な衝突は避けるために、物腰の柔らかい態度を取っているともいえます。
時にはそうした態度が、優柔不断や八方美人に見られてしまうこともあります。
物腰が柔らかい人に当てはまる特徴とは?
続いて、物腰の柔らかい人には具体的にどのような特徴があるのかを見ていきましょう。
①いつも愛想がよく、親しみやすい
物腰が柔らかい人は、自分に自信があり、心にゆとりがあるので、自然と笑顔が多くなります。
相手への思いやりがあり、場の雰囲気を読んで行動するため、親しみやすく、接しやすいと感じさせます。
年上年下、上司部下、男性女性など立場に関係なく、フラットに丁寧な言葉遣いや謙虚な態度で接することができるのも特徴です。
そのため、年齢性別関係なく、多くの友人を持っている人が多いでしょう。
②気配り上手
物腰が柔らかい人は、他人の様子をよく見ています。相手の求めていることを察して行動できるという特徴があり、気配り上手です。
雰囲気が柔らかいだけでなく、相手のペースを尊重して話をしてくれる聞き上手な性格であることから、人から悩み相談をされる機会も多いでしょう。
③人の愚痴や不満を口にしない
物腰が柔らかい人は、人の愚痴や不満を口にすることが少ないです。
愚痴や不満によって人を嫌な気持ちにしないので、一緒にいて居心地がいいと感じさせます。
しかし、口にしないからといって他人に不満を持っていないというわけではありません。
それを言葉にすることがマイナスであるとわかっているために、あえて口にしないだけなのです。
④感情のコントロールが上手
物腰が柔らかい人は、かっとなって他人に感情をぶつけるということはありません。
心にゆとりがあるため、自分の感情を整理して収めることができます。
他人に腹が立った場合でも、感情のままに怒りをぶつけることはなく、相手の感情に配慮しながら丁寧に指摘することができます。
⑤きちんと考えてから行動する
物腰が柔らかい人は感情をコントロールする力に長けているため、思い付きで行動することがありません。
思慮深く、未来を予想しながら考えて行動する習慣が身についているため、「自分の行動で相手がどのような反応をするか」を考えて行動することができるのです。
これは、心にゆとりがあるからこそとれる行動でもあると言えます。
⑥芯がしっかりしている
物腰が柔らかい人は優しい雰囲気のため、一見頼りなく見えるかもしれません。しかし、それは間違いです。
先ほどもお伝えしたように、自分に自信がない人は、物腰の柔らかい態度をとることはできません。
おどおどとした弱々しい雰囲気か、逆に虚勢を張った偉そうな態度になってしまいがちです。
人に対して、いつも優しく丁寧で穏やかな態度で接するためには、芯の強さがなくてはいけません。
アクシデントや逆境にある時にも、その芯の強さで穏やかに乗り越えていけるのが、物腰の柔らかい人なのです。
物腰が柔らかい人はモテまくり?周りからの評価とは?
物腰が柔らかい人は人間関係を円滑に進められるので、男性女性を問わず異性にもモテることが多いです。
ここでは物腰が柔らかい人が異性にモテる理由を見ていきましょう。
①親身に接してくれる
物腰が柔らかい人は、他人のことも自分のことのように親身になって耳を傾けてくれるので、人から好かれます。
自分の利益となることではなくても、純粋に人を助けたいと考える性格なので、女性なら母親のような、男性なら父親のような包容力を感じさせるのです。
恋愛においても、男性女性共に、刺激ではなく安心感を求めている人からモテる傾向にあるでしょう。
②気配りがスマート
物腰が柔らかい人は、相手がどうすれば喜ぶかを見つけるのが上手なので、ほどよい気配りができます。
恋愛において気になる異性に対してはどうしても気負いすぎて、一方的な親切をしてしまいがちですが、物腰が柔らかい人にはそういうことはありません。
自然な笑顔と丁寧な言葉、穏やかな雰囲気でほどよい気配りをされたら、誰でも好きになってしまうに違いありません。
③一緒にいて明るい気持ちになれる
物腰の柔らかい人は、常に穏やかな雰囲気をまとっています。
他人に対して高圧的な態度をとることもなければ、ネガティブなことを口にすることもないため、安心して側にいられる存在と言えるでしょう。
一緒にいる時間が心地よく「いつもこの人と一緒にいたい」と思わせるような魅力があるため、異性にモテます。
また、性格がよいだけではなく常識も備わっており、先の物事を考える計画性も持っているため、接していくほどに頼もしさも感じることでしょう。
将来に対しての見通しを感じるからこそ明るい気持ちになれ、この人とずっと一緒にいたいと思うようになるのです。
物腰が柔らかい人になる5つの方法とは?
ここまでで、物腰が柔らかい人がとても魅力的であることがわかっていただけたのではないでしょうか。
では、物腰が柔らかい人になるためには、どうしたらよいのでしょう。
急に物腰が柔らかい人になるのは難しいかもしれませんが、自分の行動を変えることで、周囲の印象は変わっていきます。
ここでは、物腰が柔らかい人に近づく方法をご紹介します。
①まずは自分を大切にすること
ここまで見てきたように、物腰の柔らかい人というのは、自分に自信があり、心にゆとりがある人のことです。
他人に対して優しく接するためには、まず自分自身にも同じように接してあげることが必要です。
物腰柔らかい人が他人に対してしているように、自分の長所を見つけ、自分の気持ちに真摯に耳を傾け、前向きな言葉をかけてあげましょう。
②笑顔をつくる
人と接するときには、できるだけ笑顔で接してみましょう。
最初は大変かもしれませんが、だんだんそれが自然になっていきます。
人は笑顔でいる人に対して好印象を抱き、仲良くなりたいと思うものです。
また見た目から入ることで内面も変化します。笑顔を作るだけでも、ストレスを和らげ、前向きになっていく効果があるのです。
常に笑顔でいるのはなかなか難しいかもしれませんが、誰かといるときにはお互いに安心して接することができるよう、笑顔を作ってみてはいかがでしょうか。
③感謝の言葉を口にする
ちょっとしたことでも、人に何かをしてもらったら感謝の言葉を口にしてみましょう。
相手が「たいしたことではない」と思っているようなことでも、自然な態度で感謝をされれば、悪い気にはなりません。
感謝を言葉にすることで、謙虚な姿勢も身についていきます。
また、相手からの好意を受け入れないことは、相手の気持ちを踏みにじることでもあります。
自分に必要ないと思うような助言やプレゼントに対しても、過度に抵抗せず気持ちのみ受けとめて感謝し、内容は受け流すことも時には必要かもしれません。
④他人の長所に目を向ける
好きになれない相手に対して、優しく丁寧に接しようとするのはどんな人でも難しいことです。
そんなときは、意識して他人の長所を探すようにしてみましょう。
他人の長所に目を向けることで相手への尊敬の気持ちがわけば、物腰が柔らかくなり、接しやすくなります。
上から目線にならないためにも、人の長所に目を向ける習慣は大事です。
⑤人によって態度を変えず、丁寧に接する
人によって態度を変えないというのは、どんな人でも平等に雑に扱ったり、思ったことを何でも口にするということではありません。
年上年下、上司部下、男性女性など属性に関わらず、相手を尊重した丁寧な対応を心がけるということです。
例えば、自分が客だからと店員に偉そうに接している人と、物腰柔らかく店員にも丁寧に対応している人ならば、間違いなく後者に好感をもつことでしょう。
子どもだからといって何でもやってあげたり、教えてあげると上から目線で接するのではなく、子どもの心に寄り添うように声をかけてあげられる人は魅力的です。
相手の属性ではなく、相手の様子をみて対応を考える習慣を身につけましょう。
物腰が柔らかいと評価も高い
物腰が柔らかい人の心理や特徴、物腰が柔らかくなる方法について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
物腰柔らかい人はとても魅力的と感じると同時に、「こんな人にはとてもなれない…」と思った方もいるかもしれません。
特に若いころは様々なことで思い悩むことが多く、経験も乏しいことから、余裕をもって他人と接することが難しいこともあるでしょう。
しかし、無理なくできる範囲から自分の姿を変えていくことはできます。
身近に物腰の柔らかい人がいるのであれば、その人と一緒に過ごしてみるとよいでしょう。
一緒にいることで、穏やかになれると同時に、こんな風に物事を考えるんだという発見がきっとあると思います。
まずは物腰の柔らかい人を装うところから始めてみませんか?
努力したその先には、穏やかで平和な日常が待っていることでしょう。